お茶の種類

始まりはカメリア・シネンシスから

お茶について

お茶というのはカメリア・シネンシスという椿科の葉から抽出された飲み物です。
紅茶も烏龍茶も緑茶も全てカメリア・シネンシスで、製茶の方法が違うだけで材料は全て同じです。

ちなみに、麦茶やハーブティや蕎麦茶などは正確に言うとお茶ではないのです。
こちらは茶外茶(ちゃがいちゃ)と言います。

カメリア・シネンシスは2つの品種があり、1つは「カメリア・シネンシス・シネンシス」(通称 中国種)。
中国・台湾・日本など山岳地域の高地や冷涼な気候でできる茶葉になります。
フレッシュでスッキリとしたフレーバーのお茶が生産できます。

そしてもう一方は、「カメリア・シネンシス・アサミカ」(通称アッサム種)。
こちらはインド・スリランカ・ケニアなどの熱帯地域で育てられています。
まろやかで麦芽のようなフレーバーを持つお茶が生産できます。

生まれた地域で見た目も香味が変わりますが、全て同じ「チャノキ」の葉から作られています。

また、カメリア・シネンシスは、最大で1年に5回も収穫できる生産性の高い植物でもあります。
春先の若い葉芽から、熟した葉や若い茎まで、余す事なく活用されています。

1.若い葉芽は緑茶(新茶)や白茶で重宝されています。
2.熟した葉は烏龍茶に使われます。
3.葉はつやがり、ギザギザしており葉脈がはっきりしています。

これからご紹介するいろんな名前のお茶・紅茶・烏龍茶は、全て同じ木からできており、製茶の過程が違うだけで色々な味・香りが変化を楽しんでいただけます。

青茶

青茶=烏龍茶です。部分発酵茶で緑茶と紅茶の間ぐらい。発酵の度合いにより香り、味が異なり多種多様な種類が存在します。凍頂烏龍茶のように発酵度の低いものはフローラルな香り、発酵度の高い武夷岩茶は豊かな味わいとロースト香が感じられます。青茶の楽しく広く深い世界で一度足を踏み入れると抜け出せなくなります。

※イメージ画像は鉄観音の茶葉です。

緑茶

中国で最も古い歴史を持ち、最も多く飲まれているのが緑茶です。茶葉を摘み取りすぐに発酵を止める不発酵茶。草原や海原を思わせるフレッシュな味わいです。湯温は75°で熱すぎるとアミノ酸が死んでしまい、低すぎると香味が引き出せません。繊細ですが素晴らしい茶葉も多いです。

※イメージ画像は龍井の茶葉です。

紅茶

世界3大紅茶は、インドのタージリン、スリランカのウバ、そして中国のキームン。完全発酵茶で茶葉に含まれるカテキンが発酵して赤くなります。紅茶の収穫は5-6月で夏に近づくにつれポリフェノールが多く含まれ品質が良いとされています。

※イメージ画像は蜜蘭香の茶葉です。

黄茶

黄茶は中国以外では作られておらず、探し回る価値ありの珍しいお茶。茶葉も色、水色ともに黄色がかっています。高い湿度で化学変化を進めることで茶葉の色が緑から黄色に変化します。アミノ酸、ポリフェノールやビタミンが豊富で消化やダイエットに効くとされています。

※イメージ画像は君山銀針の茶葉です。

白茶

欧米ではとても愛されていてホワイトティーなどがありますが、日本では黄茶に続きマイナーな存在です。ただし、白茶は、最も繊細な味わいを持ち、ポリフェノールなどの健康成分が数多く含まれています。白茶の種類は限られており、茶葉の色、水色はともに白です。

※イメージ画像は白豪銀針の茶葉です。

黒茶

後発酵茶と言われ微生物を利用した本当の発酵をさせたお茶になります。代表的なのがプーアル茶で、茶葉に善玉菌が多く含まれています。何年も熟成させることで年数に応じて価値が高まります。経年熟成するので、何年も保存すれば毎年味の変化を楽しめます。黒茶は、お茶好きが最後にたたどりつく程、飲めば飲む程、美味しく感じられるお茶です。

※イメージ画像はプーアル小沱茶です。